今回、約10年ぶりに学習指導要領が見直され、教育界の「2020年問題」(小学校の学習指導要領全面実施、「大学入学共通テスト」など)がスタートします。学習指導要領改訂にあたっては従来のような教科中心の考え方ではなく、人工知能(AI)が人間の脳を超えるといわれるシンギュラリティ(技術的特異点)に到達するとされる2045年問題、IoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり様々な知識や情報が共有される超スマート社会Society5.0の到来、人口減少社会における地方創生の課題など「2030年の社会と子供たちの未来」を予測しながら、これからの未来を生きる子どもたちに求められる「資質・能力」の検討が進められました。他方、グローバリゼーションの進む社会で「国際的に共通する鍵となる資質・能力(キー・コンピテンシー)」など新しい能力の提唱が世界的にも広がっていることとも軌を一にします。「学びの地図」(中央教育審議会教育課程企画特別部会)と自称する学習指導要領ですが、以前よりさらにボリュームを増し、この「地図」を読むのも一苦労です。そこで「新学習指導要領を読み解くために」と副題を付した教育課程に関する入門書・テキストを作成することとしました。教職を目指す初学者が必要となる「教育課程」の知識を網羅した内容構成とし、教職課程科目(「教育課程論」「カリキュラム論」等)のテキストとして使用できるよう教職課程コア・カリキュラム(教育課程の意義及び編成の方法(カリキュラム・マネジメントを含む。)も意識した内容にしています。本書は好評を博してきたエッセンスシリーズ(教育法規、特別活動、子ども論、教職論)第五弾として世に送り出されます。

【著者】
元兼正浩 (著), 山内絵美理 (著), 日髙和美 (著), 波多江俊介 (著), 岩本晃代 (著), 木村栞太 (著), 殷爽 (著), 大竹晋吾 (著), 榎景子 (著), 金子研太 (著), 江口潔 (著), 佐喜本愛 (著), 柴田里彩 (著), 楊川 (著), 畑中大路 (著), 原北祥悟 (著), 餅井京子 (著), 清水良彦 (著), 小林昇光 (著), 池田実世 (著), 雪丸武彦明 (著), 泊秀明 (著), 鄭修娟 (著), 溝上敦子 (著), 牧英治郎 (著), 吉田安孝 (著), 小杉進二 (著), 川上具美 (著), 垂見直樹 (著), 岩永裕次 (著), 田代智紀 (著), 古賀和博 (著), 兼安章子 (著), 宮崎麻世 (著), 武田祐子 (著), 元兼 正浩 (監修), 九州大学大学院教育法制研究室 (編集)