デザイン教育のススメ

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著者: 朝廣 和夫 (著), 尾方 義人 (著), 古賀 徹 (著), 近藤 加代子 (著), 谷 正和 (著), 田上 健一 (著), 冨板 崇 (著), 平井 康之 (著)

商品コード 978-4905324256

サイズ 25.7 x 18.3 x 1.2 cm

ページ数 136

発売日 2012/3/26

通常価格(税込)1,572

販売価格(税込)1,572

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関連カテゴリ学術書 テキスト

■本書は、体験型のデザイン教育の普及を目指した事例集です。社会の中から問題を発見し、身体をフル活用しながら創造的に解決していく能力。これをどのように身につけていくのか。また、どのように授業デザインを行えばよいのか。九州大学大学院芸術工学研究院の8名の教員により、「1 テキストリテラシー」、「2 スケッチ」、「3 ワークショップ」、「4 設計と地域」、「5 ものづくりと工房」、「6 自然環境とNPO連携」というテーマで執筆しました。
■今回の出版動機の1 つとして、文部科学省中央教育審議会が平成20 年12 月に答申した「学士課程教育の構築に向けて」 があります。グローバル化や少子化が進む中、学士力として「知識・理解( 文化、社会、自然 等)」、「汎用的技能( コミュニケーションスキル、数量的スキル、問題解決能力 等)」、「態度・志向性( 自己管理力、チームワーク、倫理観、社会的責任 等)」、「総合的な学習経験と創造的思考力」が求められていると述べられています。これらの内容は、実は、デザイン教育の学習成果に多くが含まれているのです。
■日本におけるデザイン教育の充実は、昭和43 年(1968 年) の九州芸術工科大学芸術工学部( 現九州大学芸術工学部) の開学が1つの契機となっています。初代学長の小池新二は著作(工芸ニュース、1971, Vol-39)の中で、「従来のart から出発したデザイン教育から脱皮して、university level に新たに登場したわれわれの『設計教育』は(中略)、教官中心のspecialist を打破し、discipline 相互の関連を重視する極めてflexible な構成を目指さねばならない。このようなintegration が成功するか否かが、これからのデザイン教育のkey point であろう。」と結んでいます。
■現在の学士課程教育の課題の1つとして、社会の課題に対し、相互連携を行い対していける人材が養成できるかが問われていると考えられます。デザイン教育はある意味、全てのdiscipline に求められているといえ、今回、自らの教育を振り返ることで、デザイン教育の今後の広い貢献の可能性を考える契機にしたいと考えました。
■本書は、九州大学平成23年度教育の質向上支援プログラム(Enhanced Education Program)「体験・実践型デザイン教育の手法整理と普及」の成果物として出版されたものです。各テーマの授業デザインに焦点を絞ると共に、学内ワークショップによる課題の検討や、教員アンケートによる授業デザイン項目の実施状況などもあわせて掲載しました。
■デザイン教育に関する従来の出版物は技法集が多い傾向にありましたが、近年のデザイン教育は、ユーザーを対象とすることを重視し、また環境に配慮した持続性も求められています。デザインの範疇はますます拡大しており、そのような社会の進展の早さの中で、基礎的なデザイン教育の強化を目指した一冊です。

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